御渡り
本楽の朝、役者と正装した若い衆、世話方が自町から湯谷神社まで行列をなして練り歩く 「御渡り(おわたり)」が行われます。松翁山組は米原駅東口を起点に湯谷神社に向かうのが慣例でしたが、平成23年は綺麗になった米原駅西口の円形広場を起点に自由通路を通り抜け湯谷神社に向かいました。出発前にはお神酒とするめをいただきます。神社に入るのは一番山から順番とされているので、二番山の年は他町の行列が通り過ぎるのを駅前通りで待ってから進みます。


数百メートルを約1時間かけて歩くので数十メートル歩くと拍子木の合図で休憩。10月初旬はまだ日差しも強く、着物ではまだまだ暑い季節。役者親は唐傘をさして少しでも子供の負担を減らすようにします。 一般の方が行列を横切る事はご法度なので役者の前後を守るように青竹が配置されます。
二十年度から行列が中町の真ん中まで来た所で役者一人ずつが見得(みえ)を切る事を始めました。 前回からしゃぎり保存会の子供達が「神楽」を吹いて華をそえてくれました。絶好の撮影ポイントなので是非ご覧下さい。
御渡りでは下駄を履いて歩きますが、女形の着物はそのままでは歩けないので内掛けを縛ったり、長袴の裾を上げたりします。 また本来の衣装は十二単でも御渡りの事を考えて衣装そのものを変更する場合もあります。

鳥居下では宮世話と非番山の総代に出迎えをうけて進みます。

神社に到着すると役者と役者親が拝殿で若い衆は外で御祓いを受け、午後の奉納に備えます。
御払いが終わった後は山の前で記念撮影をして御渡りは終わります。